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2013年3月2日土曜日

山口大学研究推進体公開シンポジウム

先月は、共同研究室の図書を図書館に返す作業に専念。段ボール数100箱の図書を図書館に返した。学生のアルバイトさんに協力してもらって、2トントラックを運転して作業していると、自分がいかに肉体労働に向いているのかをつくづく感じます。

もうそんなことをすることはないだろうと高を括っていたら、今週は、シンポジウムの大型ポスターを作って、またまた2トントラックで大学テニスコートの壁面に貼りに行くことに。
作業途中、強風にあおられて、ポスターを貼り付けたベニヤ板を1枚河に落ちてしまった。

ビニールコートしてあったのでポスターに被害はなかったけど、3mほどある川底にベニヤ板を取りに降りた後、河から上がれなくなってしまった。1.5m位の所に段差がある構造になっているが、雨で壁面のブロックが滑ってうまく登れない。河はどんどん増水して、腹筋も限界だったので、携帯電話で娘に連絡して家からアルミ梯子をもってきてもらって、なんとか無事脱出。

シンポジウム開催の陰に、こんな(無駄な)努力があることは、誰も想像できないだろう。
ポスターは拡散自由です。宣伝よろしくお願いします。


2012年12月24日月曜日

師走は大忙し

12月に入ってから、忙しさが加速。

12月1~2日:日本人間行動進化学会 
ポスター発表「若者の政治的無関心とシルバーポリティクスのあいだ」。国際データアーカイブを使って進化や文化的ニッチの話を考えるという筋道もあるかなと思っているけど、あまり人気無いのが実情。興味を持って質問してくれる年配の先生方に感謝。小サンプルの実験データだけだと、分析が相当歪んでる可能性が高いのに・・・
終わりのあいさつでは会長の長谷川眞理子先生が、「多様性が足りない」って若手を挑発していた。相変わらずすごい人だ。いつもものごとの急所を的確に突いてくる。

12月7日:カシオ財団研究助成金授与式
人文社会系を代表してスピーチ。でも原発避難者の話なので、みんな引いている。東京でも福島でも、原発避難者の話をすると引かれてしまう。無かったことにしたいのだろうか?忘れたいのだろうか?こんな状況の中で選んでくれた審査委員の先生方に感謝。東北や関東の中で研究や支援を一生懸命やっている人はたくさんいるが、状況を外から見ている人はごくわずか。本州の端っこにいることのメリットを生かせればと思う。

12月10日:大学の内部監査
とくに問題はないけど、不思議なことが2点。1つ目は、なぜか毎年私が対象者に選ばれる。私の失脚を狙っている人物がいるのだろうか?思い当るところが多すぎて(藁
2つ目は、他大学では普通にやっていることなのに、なぜかできないことが多い。①アマゾンでの物品購入、②調査協力者への図書券配布、③ゲーム参加者への成果的報酬。最後通牒ゲームも独裁者ゲームも、うちの大学では「事務的に」不許可なのです。誰か事務処理の仕方教えてください。

12月11日:JCN(東日本大震災支援ネットワーク)in 中国
広島でのJCNのミーティング。さすがに広島や岡山にはマンパワーが溢れている。山口も自閉症者の受け入れなど独自の活動をしている。福島の人たちはどれほど知っているのだろうか?東京直下や東海・東南海・南海を考えたら、中国地区の社会的資源をネットワーク化しておくことが重要なのは明らか。政治の仕事は山ほどあるのに。
それにしても世界は狭い。会津出身で鳥取でNPOされている方は、私の中学校の後輩とつきあいがあるようだった。会津出身の人で兵糧や補給線の問題を考えている方は初めてだった。山形の支援者団体の方も、私の出身地の隣町の生まれ。それが広島で会うなんて、本当にスモールワールド!

12月16日:日本性教育協会
年内最後のミーティング。原稿が一番遅れている私が言うのもなんだけど、各章の狙いが不鮮明。かぶりも多くて全体像も見えてこない。

12月21日:社会神経科学研究会発表エントリー締め切り
帝京大の堀江重郎先生からかなり前に許可をいただいていたのに、ようやく報告要旨を提出。

12月22~23日:日本社会分析学会
久留米大学で開催。「沖縄県における震災避難者の現状と支援ネットワーク」の発表。震災関係の研究発表は私一人。東北や関東の研究者の必死さを前に、西日本の研究者は躊躇してしまうことが多いとのこと。これでは風化が進むのもやむなし。問題は福島の中にだけあるのではないし、「日本中のみんなできることがある」。

残すところあと一週間。書かなければならない論文は2本。青少年の性行動に関する「欲望の時代からリスクの時代へ」と、社会分析学会からの「遺伝子共同体としての家族」。タイトルだけで批判喰らいそうですが、書かずにはいられない。






2012年11月6日火曜日

はじめまして

 山口大学人文学部で社会学と社会心理学を教えています。
 専門分野は教育社会学と社会心理学で、主に青少年の道徳性について研究しています。
 もともとは、青年期の自我や道徳性の揺らぎに関心があり、E.エリクソンやL.コールバーグをもとに研究をしていました。
青年期の道徳性や性的発達についても、社会学的方法で調査研究をしてきました。
 しかし、これらの研究を通じて、青年期の具体的なあり方は常に変化しているけれども、揺らぎ自体は、かなり普遍的な現象であるという結論にたどり着きました。たしかに、近代化に伴って「青年期」が制度化され、いくつか新しい特性を持つようになったかもしれません。しかし、青年の社会性や道徳性、コミュニケーション能力の基礎的部分は、人類の進化のプロセスを通じて用意され、特定の社会的環境の下で発現しているに違いありません。
 こうした観点から、現在では、進化論や神経科学と社会学を架橋する必要性を痛感しております。具体的には、J.HaidtやC.Eiseneggerらの研究がそのモデルになると考えています。
 しかしながら、日本の社会学では、いまだにバイオフォビアやサイコフォビアが強烈であり、完全にイロモノ扱いです。みなさん、学問間の縄張り争いのために研究しているのかなあ?遺伝子や神経伝達物質に媒介されない社会的行為ってあるのかなあ?もしかしたら、脳の中に住んでいる「主体」という名の幽霊が、過去の社会的経験を踏まえて、新しい行為を導いてくれているのかも。もっとも私自身は、「能芸人とは違う」と反論しつつも、そんなスタンスが意外と嫌いじゃなかったりもします。
 このような経緯から、現在の私の研究活動は、大まかに区別すると左図の5つのテーマに及んでいます。
 3)政治意識の国際比較は、「若者の政治的無関心」が日本だけの現象ではなく、世界中でかなり広範にみられることを明らかにするために行っています。日本の特徴は、むしろ高齢男性の政治的関心が「枯れない」点にあります。また、自由や弱者救済という意味での政治的関心は、世界中の若者にみられます。
 5)原発避難者の調査は、原発事故の被害から東北や関東の子どもや若者を助けたいという思いと、原発事故後に日本人の間に作り上げられてしまったわだかまり=リスク意識の違いを何とか融和させたいという思いから始めました。しかしこの問題もまた、人間の直感システムとその多様性という青年期と共通する問題を含んでいたようです。
 こんな風にあちこちのテーマに手を出しながら、とてつもなく忙しい毎日を送っています。しかし、進化論に出会ったおかげで、40歳過ぎても、毎日ドキドキワクワク研究を続けることができました。C.ダーウィンと平石界さんに本当に感謝です。

社会と進化が交錯するこの「未開の大地」を、どなたかご一緒に耕しに行きませんか?

サトシ・カナザワ氏が、いたるところに地雷を埋め込んでしまっているかもしれない、「未開の大地」へいざ!!